マンション管理研究所 ウォームハート

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大規模修繕工事(4)コンサルタント選定のポイント

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   ☆彡 コンサルティング   解決策を示してその発展を助ける業務

   ☆彡 コンサルタント    コンサルティングを行う者

 

「解決策を示してその発展を助ける存在」はありがたいものです。

何かに行き詰まったとき、適切なアドバイスをしてくれる人が身近に存在するっていうだけで心強いですよね。

ただ、世の中、あらゆる分野でコンサルタントは存在しますが、良いコンサルタント、悪いコンサルタントを見分けるのは非常に難しいものです。

マンション管理士もマンション管理のコンサルタントですが、自戒の念を込めて、管理組合にとって「解決策を示してその発展を助ける存在」としてもっと認められるようにならないといけないですよね。

さて、本題のマンションの大規模修繕工事を託せるコンサルタントとは、どんな人でしょうか?なかなか難しい話ですが、いいコンサルタントに出会えるためのポイントをまとめてみました。

1.大規模修繕工事を円滑に支援するためのコンサルティング能力とは

  1. 長期的な維持保全計画の基本となる長期修繕計画が作成できること
  2. 長期修繕計画案に基づく修繕積立金の算出ができること
  3. 建物等の劣化状況等を把握するための調査・診断が実施できること
  4. 大規模修繕のための修繕設計、すなわち工事仕様書や修繕図面が作成できること
  5. 施工会社の選定にあたり、客観的な判断に基づき、適切な助言及び協力ができること
  6. 必要に応じ、専有部分と共用部分との区別の明確化、場合によっては管理規約改正等の検討及び提案ができること
  7. 資金計画、借入金等に関する助言ができること
  8. 大規模修繕の実施に関して、区分所有法、建築基準法その他の必要な法律的な手続きの助言ができること

 以上のような能力が考えられますが、3,4,5のような建築士さんの専門業務だけでなく、6,8のような法律分野、2,7のようなファイナンス分野等、複数の分野での能力が必要になります。

2.大規模修繕工事におけるコンサルタントの業務

具体的な仕事としては、次のようなものが考えられます。

  1. 建物診断(修繕計画の作成が前提)*1
  2. 修繕設計→基本設計*2・実施設計*3
  3. 大規模修繕工事に必要な予算と修繕積立金の算出
  4. 施工業者選定のサポート
  5. 総会・工事契約の立会い
  6. 工事説明会の補助
  7. 工事中の工事監理*4
  8. 中間・竣工検査立会い
  9. 工事終了後のアフター点検

以上のような業務を行うことにより、管理組合のサポート役、パートナー役となる。

3.コンサルティングを請負う会社の種類

3-1 一級建築士事務所

一級建築士は設計の専門家であり、工事監理を行うことができる。

  • 大規模修繕工事に関して知識や経験があるか、十分な確認が必要。
  • 管理組合や居住者との調整、折衝といった業務にも精通しているかどうか見極める必要がある。  

3-2 管理会社

  • 管理会社によっては、日常の管理業務だけでなく、大規模修繕工事に関わるコンサルティング業務を請け負う会社もある。
  • 工事施工は、管理会社の工事部門、関連の施工業者、提携している施工業者が行う。

3-3 大規模修繕工事専門のコンサルタント会社

  • 建設業界、マンション管理業界で経験を積んだ人が独立して事務所を構えるケースがある。内部に一級建築士、他技術者、マンション管理士などを抱えるなど体制を整えている場合もある。
  • 信頼のおける専門コンサルタントを探すことができるかが重要なポイント

4.コンサルタントを選ぶときのポイント

  1. 過去の実績が十分あること
  2. 資格者(1級建築士)が主要業務を行うこと
  3. 管理組合の運営について知識があること
  4. 素人が聞いてもわかりやすく説明する能力、コミュニケーション能力があること

5.まとめ

  • 選定するときは複数の説明を受け、提出資料なども見て比較検討してから決断を下す必要があります。じっくり時間をかけ、慎重に選定にあたりましょう。
  • コンサルタントを選ぶときは、金額だけではなく、マンションの大規模改修工事という独特な業務に対する姿勢と実績、周囲の評価を注視していくべきです。
  • 計画修繕工事を、ライフサイクルコストも低減させながら効率的に実施していくには、かかりつけの医者のようなコンサルタントの存在がマンションには欠かせません。

 

*1:建築物の現在の状態を定性・定量的に測定・把握し、その程度を評価・判断すること

*2:修繕の基本的な構想を設計図書類にまとめたもの

*3:基本設計より細部まで検討し、見積り及び修繕が施工できるよう詳細に設計図書類にまとめたもの

*4:実施設計どおり修繕が行われているか確認し、施工会社に対し、指示・承認等をすること